【防災】断水の対策方法と過去の事例を紹介

公開日:2025/11/06
断水

断水は地震や豪雨、停電などによって突然起こる生活の危機です。水が使えなくなると、飲み水だけでなくトイレや入浴、調理にも支障をきたし、想像以上の不便を強いられます。大規模災害では復旧までに時間がかかるため、平時からの備えが欠かせません。この記事では、断水の原因と影響、家庭でできる現実的な対策をわかりやすく紹介します。

断水とは?

断水とは、生活の根幹を支えるライフラインのひとつである水の供給が止まる現象を指します。電気やガスと比べても、影響はより深刻で、人の命にも直結します。原因は地震や老朽化、停電、設備トラブルなどさまざまですが、共通して言えるのは発生してからでは遅いということです。断水は予告なく訪れるため、日頃から原因と影響を正しく理解し、備えを整えておくことが不可欠です。

水道管の破損・老朽化による断水

断水の最も多い原因は、水道管の破裂や老朽化による漏水です。地震で地盤がずれると地下に埋設された管が引き裂かれ、広範囲で給水が止まります。冬季には水道管が凍結して破裂することもあり、気温の低い地域では頻繁に発生します。また、築年数が古い住宅地やマンションでは、配管の耐震補強がされていないことも多く、災害時には特に被害が拡大しやすいです。

漏水箇所の特定には時間がかかり、応急修理が難しい場合は数日から数週間の断水となることもあります。日頃から自治体の更新計画を確認し、古い地域では専門業者に点検を依頼するなど、自主的な対応が望まれます。目に見えない部分だからこそ、早期の関心と管理が大切です。

停電やポンプ故障による断水

高層マンションなどでは、電動ポンプを使って上階まで水を送る仕組みが一般的です。そのため停電が起こると、ポンプが停止して即座に断水となります。雷の直撃や設備のショート、老朽化した配線の焼損などが原因で、電源が復旧するまで水の供給が完全に止まってしまうことも多いです。

特に停電が長期化した場合、給水設備の再起動には安全確認や再設定が必要で、復旧まで数日かかるケースもあります。非常用電源を備えたマンションもありますが、燃料が尽きれば稼働できません。管理組合がどのような非常時対応をしているのか、手動ポンプが使えるのかを確認しておきましょう。電気と水は密接に結びついており、どちらかが止まるだけで生活は一気に不安定になります。

災害や天候による取水障害

台風や豪雨、地震などの災害は、取水施設や浄水場を直接破壊することがあります。河川の氾濫で濁度が上がると浄水処理を一時停止せざるを得ず、取水口に土砂や流木が詰まれば清掃と検査に数日間必要です。地震では取水口そのものが変形したり、地下の管が断裂したりして、取水機能が失われることもあります。

都市部では水道網が広く複雑に連結しているため、ひとつの施設が停止するだけで数万戸が断水します。また、断水が解消しても水質の安全確認に時間がかかり、飲用に適するまでにはさらに数日かかる場合も多いです。災害時の断水は単なる設備の停止ではなく、安全な水を届ける仕組みが一度に壊れるということを理解しておく必要があります。

断水が生活に与える影響

断水が発生すると、生活のあらゆる場面が制限されます。飲料水が確保できなければ、体調不良や脱水症状を起こし、特に高齢者や乳幼児には命の危険が及びます。トイレが流せなくなれば悪臭や衛生不良が生じ、感染症のリスクも上昇。風呂や洗濯ができないことで清潔を保つことが難しくなり、皮膚炎や口内炎などの健康被害も報告されています。

給水車に並ぶ人の列は長く、重い水を運ぶ作業は体力を奪います。特に災害時は道路の損壊や渋滞で給水が遅れ、高齢者や障害のある人が水を確保できない事例も少なくありません。断水は不便ではなく、生存を左右する事態です。だからこそ、日頃から水の備蓄や代替手段を準備しておくことが、自分と家族を守るためには重要です。

過去の災害での断水事例

日本各地では、これまでの大規模災害で断水が繰り返し発生してきました。給水設備が破壊されると、数日から数週間にわたり生活に大きな影響を与えます。過去の事例から学ぶことは、今後の防災対策を考えるうえで欠かせません。

東日本大震災における広域断水

2011年の東日本大震災では、地震と津波によって配水管・浄水場・取水施設が壊滅的な被害を受け、全国でおよそ220万戸が断水しました。特に沿岸部では津波が浄水場をのみ込み、水源そのものが失われました。仮設給水所が各地に設けられたものの、道路が寸断されて給水車が到達できず、長時間並んでもわずかな水しか受け取れない状況でした。

ポリタンクや容器を持たない高齢者が水を運べず、命を落とす痛ましい事例も発生しています。この経験をきっかけに、自治体では地域単位での給水タンク備蓄や、広域連携による配水ネットワークの整備が進みました。水の確保には人手・燃料・容器のすべてが必要であることを、多くの人が実感した災害でした。

西日本豪雨による長期断水

2018年の西日本豪雨では、広島・岡山・愛媛などを中心に、記録的な降水量によって河川が氾濫し、取水施設や配水管が損傷。その結果、約20万戸以上が断水し、一部の地域では10日以上も復旧が遅れました。土砂崩れで取水口が埋まり、濁った水を安全に浄化できるまで供給停止が続きました。

断水期間中は、ペットボトル水を求めて住民が長蛇の列をつくり、炎天下での待機により体調を崩す人も少なくありませんでした。さらに、道路が通行止めになり、給水車が近づけない地区も発生しました。この災害を通して、各家庭における水の備蓄だけでなく、地域全体での貯水タンクの整備とメンテナンスの必要性が強く認識されるようになりました。

熊本地震での配水管損壊

2016年の熊本地震では、地盤のずれにより多数の配水管が破裂し、約45万戸が断水しました。強い揺れが続いたことで、修復しても再び破損する再断水が繰り返され、復旧作業は難航しました。高層住宅では給水ポンプの停止により上階へ水が届かず、住民が階段で水を運ぶ姿が日常でした。

応急給水所が設置されたものの、道路の渋滞やガソリン不足で給水車が到着できない地域も多く、被災者は一日数リットルの水を大切に分け合って生活しました。この経験を通じて、地域の共同備蓄の重要性と、家庭ごとの自助努力を両立させる必要性が全国的に広まりました。熊本では現在も、各自治体が貯水施設の耐震化と配水網の再設計を進めています。

能登半島地震における復旧の遅れ

2024年の能登半島地震では、山間部や沿岸部で道路が崩落し、給水車が進入できない地域が多く発生しました。取水施設や浄水場の被害に加え、人口の少ない地域では老朽化が進み、復旧に必要な資材や人員の確保も難航しました。仮設タンクや移動式浄水装置を導入して対応しましたが、地形的制約から水の供給が十分に届かず、避難所では限られた水を共同で使いながら生活を続けることが可能でした。

この災害では、地域の地理条件や人口構成によって復旧スピードが大きく異なることが明らかになり、分散型給水システムの必要性が注目されました。能登半島の事例は、地方部ほど水インフラの脆弱性が高いという課題を浮き彫りにした象徴的な出来事でした。

今すぐできる断水対策

断水は発生してからでは手遅れです。水の確保は日常の延長線上で準備できるものばかりです。家庭で今日から始められる現実的な対策を、具体的に確認しておきましょう。

飲料水と生活用水の備蓄

断水時に最も重要なのは、飲料水と生活用水の確保です。人が必要とする水の量は、1人あたり1日3リットルといわれています。飲み水だけでなく、調理や歯みがきにも使うため、最低3日分、可能なら7日分を備えるのが理想です。ペットボトル水をケース単位で購入し、古いものから使って補充するローリングストックを取り入れると無理なく続けられます。

生活用水はお風呂に残しておくと、トイレや掃除、洗濯などに再利用できます。停電時でも使えるように、手動ポンプやバケツを常備しておくと安心です。保管は直射日光を避けた涼しい場所が望ましく、半年に一度入れ替えることで品質を保てます。備蓄は難しいことではなく、いつも少し多めに買うだけで始められる防災行動です。

非常用トイレの準備

断水で最初に困るのは、トイレが使えなくなることです。水洗トイレは水が流れないと機能せず、無理に排水すると逆流や悪臭の原因になります。非常用トイレを用意しておけば、衛生的に処理ができ、感染症の予防にもつながります。市販の非常用トイレセットは、便座に袋を取り付けて使用し、凝固剤で固める仕組みです。

臭いを抑え、処理も簡単なため家庭でも扱いやすいのが特徴です。目安として、一人あたり一日5回分を3日分以上備えておきましょう。特に高齢者や子どもがいる家庭では、使用方法を事前に確認し、手の届く場所に保管しておくことが大切です。避難所ではトイレ不足が深刻化することも多く、家庭で備えておくことが自宅避難を成立させる要になります。

給水タンクと災害用浄水器の活用

災害時には給水車が配水を行いますが、容器がなければ水を受け取れません。折りたたみ式の給水タンクを備えておけば、平時はコンパクトに収納でき、いざというときに持ち運びも容易です。容量10リットル程度のタンクを数個持っておくと、家族全員分の水を確保できます。

さらに、災害用浄水器を導入すれば、川や雨水、風呂の残り湯をろ過して飲料水に変えることも可能です。手動ポンプ式なら停電時でも使え、長期断水時の強い味方になります。最近では、アウトドア用にも使える軽量タイプも増えており、日常生活にもなじみやすくなりました。

家族で共有する断水マニュアル

断水時に混乱しないためには、家族全員が行動を共有しておくことが重要です。どこに水を保管しているか、トイレや給水タンクの設置場所はどこか、近隣の給水所や避難所はどこかを把握しておきましょう。小さな子どもや高齢者がいる家庭では、分かりやすい手順を紙にまとめて玄関や冷蔵庫に貼ると効果的です。

災害時は情報が錯綜しやすく、焦りから誤った判断をしてしまうこともあります。備蓄品の管理や入れ替え日を共有カレンダーに記録し、定期的に点検する習慣をつけましょう。また、家族が離れているときの連絡手段を決めておくことも大切です。水が止まったらどう動くかを事前に話し合うだけで、非常時の不安を大幅に減らせます。

まとめ

過去の災害事例を見ると、断水は地震や豪雨の被害に必ず伴う深刻な問題であることがわかります。東日本大震災では津波で浄水施設が流され、西日本豪雨では取水口が土砂で埋まり、熊本地震では配水管の破損が繰り返されました。能登半島地震では、山間部の道路崩落により給水車が入れず、長期間にわたり断水が続きました。どの災害も共通しているのは、事前の備えが生死を分けるという点です。地域の備蓄だけでなく、各家庭で水を確保する意識を持ち、過去の教訓を日常の防災行動へとつなげていくことが大切です。

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