近年、地震・豪雨など、大規模な自然災害が多発しています。そのため、万全な防災活動が必須です。なかでも企業は、ヒト・モノを守るために、厳重な対策を考えましょう。ここでは、防災倉庫の注意点を解説しています。優先順位の高いものを見極め、緊急時に役立てましょう。防災倉庫を設置する企業や、中身を見直したい企業は必見です。
防災倉庫とは?
企業には一定数の人員が集まるため、防災意識への徹底が必要です。企業規模問わず、万が一のことを想定しましょう。ここでは、企業が備えるべき、防災倉庫について解説しています。役割や重要性を理解し、有効活用しましょう。防災倉庫とは
防災倉庫とは、災害発生時に必要となるアイテムを収納する倉庫です。とくに、営業をストップさせないための資機材は、企業として大きく役立つでしょう。また、生活を支えるための食糧・日用品も備蓄しています。企業以外では、学校・役所など指定避難場所に設置されることが一般的です。役割と重要性
大規模震災や豪雨など、災害発生時はライフラインが止まります。また、長期的に復旧しないこともあるでしょう。東京都で大地震が発生した場合、電気7日間/水道30日間/ガス60日間が止まると推測されています。また、通信は14日間止まるとされ、遠方への救助も求められません。そこで、防災倉庫が重要です。ライフラインを補うアイテムや、情報・食事・衛生環境を整えられる工夫をしましょう。阪神淡路大震災から見るライフラインの復旧目安
阪神淡路大震災では最大震度7とされ、多くの方の記憶に残る大震災です。震度が高かった地域ほど、ライフラインの復旧は遅れ、人々の大きなストレスとなりました。震度7地域では、電気4日間/水道30日間/ガス45日間の復旧結果です。1月の大震災のため、電気・ガスのストップは、非常に人々を苦しめました。ライフラインが止まることで、気温に対するストレスはとくに大きくなります。現代であれば、夏場の猛暑にはとくに対策意識を持つべきでしょう。
防災意識は個々に必要
南海トラフ地震や首都直下型地震など、大地震はこれからも懸念されています。国や都道府県として対策を行っていますが、それらに頼るばかりでは足りません。想定外の事故やトラブルで、大幅に足りなくなることもあるでしょう。そのため、個人または企業が、それぞれ対策する事が重要です。とくに企業の場合、従業員分程度はまかなえるようにしましょう。社内に数日寝泊まりし、生活できるレベルが理想です。毛布・水・食料など、3日分は備蓄しましょう。また、建物内が安全な場合、無理やり帰宅することも避けます。医療ケアが手薄な中、ケガが起きると問題です。安全第一に過ごし、正しい情報が入るまで待機しましょう。企業は避難場所として機能するよう、つねに準備することが必要です。
防災倉庫の中身一覧
防災倉庫の中には、優先順位を考慮して物資を詰めましょう。限られたスペースのため、無駄な収納を避けることが重要です。ここでは、必要な物資とポイントを解説しています。より多くの方が必要とするアイテムで充実させましょう。救助用資機材
緊急時、行方不明者が多々発生するでしょう。警察/消防/自衛隊など、様々な機関が稼働しますが、人手不足が見込めます。そこで、個々でも救助活動ができるよう、アイテムを揃えましょう。まずは、投光機・発電機があると便利です。投光機はかなり強い光のため、夜も救助活動に使えます。また、発電機があれば、いつでも電力を使えるため便利アイテムです。そして、電気メガホンで広範囲に呼びかけを行いましょう。行方不明者に声を届けることは重要です。また、避難者たちに情報共有するときにも役立ちます。現場が混乱しないよう、冷静に声掛けできるでしょう。
そして、最低限の生活を確保するために、テント・トイレ・調理用バーナーなども必要です。テントがあれば、各自のプライバシーを守れます。窮屈な避難所で、少しでも心を落ち着かせるために重要なアイテムです。とくに、着替え・清拭・おむつ替えをする際に活躍します。
そして、トイレは誰しもに必須です。避難所のトイレは、行列になっている可能性もあります。各自でポータブルトイレを持ちましょう。そして、調理用バーナーがあると便利です。食事の幅が広がり、温かい食べ物も摂取できます。冬の寒い日は、とくに存在価値を感じるでしょう。
食糧
食糧は1人3日分準備しましょう。一番優れているのはアルファ米です。炊飯したご飯を乾燥させたもので、5年程度日持ちします。また、調理はお湯や水を注ぐだけで簡単です。お湯調理15分/水調理60分程度で食べられます。多くが袋に入っているため、皿や鍋が不要です。洗い物がなくなる点もメリットでしょう。また、レトルト雑炊やカレーなどを一緒にすると、バラエティー豊かになります。少しでも好みの食事があると、心が落ち着くでしょう。また、保存食の代表である、乾パン/クラッカー/ビスケットもおすすめです。そのまま食べられることや、大量収納できることがメリットになります。
そして、子どもや高齢者など、食事制限がある方への配慮が必要です。栄養補助食品/粉ミルク/ミネラルウォーターを準備しましょう。高齢者や乳幼児など、喉に通りやすく、栄養が摂れることがポイントです。また、ミネラルウォーターは多めに準備しましょう。誰しもが必要ですが、乳児連れには優先できると親切です。ミルクを作れるよう配慮しましょう。
気温対策
季節に応じて、気温対策できるものを準備しましょう。冬場に必要なものとして、毛布/カーペット/寝袋/カイロなどは効果的です。また、アルミシートも良いでしょう。床に敷いたり、体を覆うだけで保温効果が高まります。薄くかさばらないため、多く準備できるでしょう。そして、夏場は熱中症対策が重要です。瞬間冷却材/ハンディファン/冷却スプレー/冷却タオルなどがあると良いでしょう。また、経口補水液や塩飴があると安心です。
生活用品
食事や衛生管理の一環として生活用品も必要です。水を確保するにあたり、バケツがあると良いでしょう。また、タオル/石鹸/ゴミ袋/生理用品/オムツは衛生上必須です。健康被害が発生しないよう、充分に用意しましょう。そして、乾電池を多く準備しておくと便利です。ラジオ・照明・通信・温度調整など、様々な危機に対応できます。医療対策
災害時、医療支援はとくに求められる分野です。負傷者/持病がある方/高齢者/妊婦/子どもなど、大きな不安を抱えるでしょう。しかし、早急に医療支援が入るとは限りません。そこで、医療従事者が入るまでの間、できる限りのことを行ないます。まずはベッドで横になれる空間を作りましょう。万が一に備えAEDを設置し、使い方を学んでおくと安心です。また、寒さ・暑さ対策を行なえるようにしましょう。そのため、優先的に医療対策現場に電力を使うべきです。電気毛布・水冷マットなどを使用しましょう。また、包帯/テープ/絆創膏/ガーゼ/消毒薬/湿布など、応急処置グッズがあると便利です。そして、手当ての際は、手袋/マスク/除菌シートを必ず使いましょう。感染症リスクを防ぐために重要です。
企業が取り組むべき防災対策
敷地内に、防災倉庫の設置を検討している企業も多いでしょう。そこで、万が一のときに活躍させるポイントや、初動対応を解説します。従業員を守るために、充分な対策を行いましょう。防災倉庫は分かりやすくする
企業の敷地内に倉庫が複数ある場合、業務スペースと混在しないことが重要です。物理的に分けて、日常では使わない意識をしましょう。また、1つの倉庫内であれば、部屋を完全隔離するなど工夫が必要です。物資を速やかに取り出せる環境にしましょう。また、防災倉庫内は、物資の場所を明確にすることが重要です。どこに何があるか、誰でも分かるようにします。従業員が多い企業の場合、日頃からマニュアル化しておくと安心です。さらに倉庫内マップを全社で共有し、定期的に意識を高めると良いでしょう。
保管に適した場所にする
防災倉庫には、水/食糧を大量に備蓄します。多くが常温で日持ちしますが、湿気/日差しには注意しましょう。保存環境によって、劣化する可能性もあります。また、医薬品は温度管理が難しいアイテムです。とくに温度差が生じない場所を選びましょう。また、定期的に中身交換をおすすめします。そして、防虫・防錆への意識も重要です。春~夏にかけて、気付かないうちに発生します。様々な点から、遮光・遮熱・換気システムがあると万全です。また、定期的に全体確認を行い、品質チェックを欠かさないようにしましょう。
場所を分散する
敷地に余裕がある場合、災害倉庫は分散すると良いでしょう。場合によって、災害倉庫自体が火災/水没に遭う可能性もあります。しかし、分散することで、少しでも従業員を守ることが可能です。また、自治体の防災倉庫を参考にしてみましょう。多くの物資を、有効活用するために工夫されています。従業員が多い企業は、参考になるのでおすすめです。災害時の初動
災害が起きた際、企業としてのマニュアルは重要です。全社共通の動きを徹底しましょう。まずは、BCPが重要です。BCPとは、被害を最小限に抑え、復旧させるまでの計画を指します。リスクと優先順位を加味し、行動計画を作成しましょう。あらかじめ計画することで、敷地が広い企業でも安全第一に動けます。また、計画に沿った訓練も重要です。防災倉庫の位置と、中の状況を全社で共有しましょう。実際に確認することで、万が一のときに動きやすくなります。
安否確認メール
災害初動の一環として、従業員の安否情報を確認しましょう。そこで、安否確認システムを導入することで、正確さと業務効率が上がります。安否確認システムとは、従業員に一斉送信でメールアンケートを送るシステムです。そして、従業員はそれぞれの状態を返信で報告します。安否/負傷具合/家族の状況/住宅の崩壊/出勤できるかなど、様々な項目が設定可能です。従業員の安否把握することで、その後の動き方をスムーズに計画できるでしょう。